『最後はコンサルがいらない世界を目指す』レバレジーズ株式会社執行役員・泉澤匡寛が仕掛ける、コンサル業界のゲームチェンジ
AIの急速な進化や業務の内製化(インハウス化)の進展は、企業の成長を支援してきたコンサルティング業界に対し、その「提供価値のあり方」を改めて見直す契機となっている。従来の長期的なリソース提供を中心としたビジネスモデルは、今まさに大きな変革期を迎えつつある。 そんなコンサル業界の構造そのものに、真っ向からゲームチェンジを仕掛ける組織が、レバレジーズグループが新たに始動させたコンサルティング事業だ。彼らが掲げるのは、既存のコンサルタントの常識を鮮やかに裏切る、全く新しい価値創造のロードマップだった。 今回、その変革の旗振り役であり、レバレジーズ株式会社の執行役員を務める泉澤匡寛氏にインタビューを実施した。圧倒的なスピードで成長を続ける同社において、なぜ彼らは「自社の強み」に依存せず、クライアントのインハウス化を徹底的に支援できるのか。AI時代におけるIT人材の本質的な価値と、同社が描く唯一無二の世界観に迫る。 聞き手:久保田剛史(株式会社ExSeed 編集長)

「自社の強み」にはこだわらない。爆発的成長を支える徹底的な顧客ニーズへの執着
━━ 新卒からわずか1年で新規事業責任者、30歳で社長に就任するという、まさに異次元のキャリアを歩まれています。そもそも、ファーストキャリアとしてレバレジーズを選んだ理由から教えていただけますか。
就職活動では、自分の中で「就活とは生き方を決めることだ」という明確な軸がありました。もともとは安定志向が強い人間でしたが、父親が独立して苦労する姿を間近で見ていた経験からこのように考えるようになりました。本当の意味で自分の足で生きるためには、若いうちから徹底的にレバレッジがかかる環境に身を置くべきだと痛感していました。
その点、レバレジーズは独立資本でありながら猛烈に成長し続けていて、若手にもどんどん打席が回ってくる環境でした。とにかく早く事業を作ることができる人間になりたくて、この会社に自分のキャリアをベットしようと決めました。
入社後は泥臭い営業からスタートし、ありがたいことに1年目の下半期にはトップセールスになることができました。そういった成果を残したことで、2年目にはIT特化型就職支援サービスの「レバテックルーキー」や、プログラミングスクールの「レバテックカレッジ」といった新規事業立ち上げを、責任者として一気通貫で任せてもらえるようになりました。
━━ それだけ早いスピードで複数の新規事業を軌道に乗せ、会社を爆発的な成長へと導けた秘訣はどこにあるのでしょうか。
一言で言えば、「自社の強み」に一切こだわらなかったからだと思っています。新規事業担当者の多くは、どうしても「自社の強み」を活かした戦い方にこだわりがちです。すでに持っている強みを活かして戦うソリューション起点の戦い方は、ユーザー側のニーズに必ずしも答えられるとは限りません。
私たちが徹底的に執着しているのは、自社の強みではなく、顧客ニーズの「濃さ」だけです。単に「あったらいいな」というレベルの要望ではなく、「これがなければ絶対に困る」「なくてはならない」というレベルの、深く痛烈なニーズです。
どんなに組織体制が未熟でプロダクトとして不完全な状態であっても、顧客の「なくてはならない」ニーズにしっかりと刺さっていれば、事業は信じられないようなスピードで勝手に伸びていきます。逆に、どれほど綺麗に作り込まれたサービスであっても、本質的なニーズを捉えていなければ一切市場に受け入れられません。事業を伸ばす専門家として、このニーズの検証には何よりも時間をかけ、泥臭く徹底的なマーケット調査を行っています。
「最後はコンサルがいらない世界」を目指す。レバレジーズ・コンサルティングが仕掛けるゲームチェンジ
━━ その徹底したニーズへの執着から、今回新たに「コンサルティング事業」を本格的に仕掛けられるわけですね。既存のコンサルティングファームがひしめく中で、どのようなゲームチェンジを狙っているのでしょうか。
私たちは、「最後はコンサルがいらない世界を作る」という世界観を掲げています。一般的なコンサルティングファームの多くは、支援範囲や契約期間が広がるほど自社の売上が最大化するビジネスモデルであり、クライアントの内製化とは構造的に利害が対立しやすい側面もあります。仮にクライアントが内製化を完遂させてしまうと、コンサルティングファームの売上は落ち込んでしまうのです。
私たちは、その在り方を完全にひっくり返したいと思っています。クライアント企業が外部のコンサルタントに頼ることなく、自社の内製体制(インハウス化)だけで事業成長を当たり前に実現できる状態を作る。そういったフェーズまで伴走し、最終的に自分たちが「不要」になることこそが、私たちの目指すコンサルティングのゴールです。
これは、単なる理想論ではありません。私たちは、この「内製化支援」のポジショニングを明確に確立していきたいと思っています。
━━ 自分たちが不要になることを目指すとなると、ビジネスとしてのマネタイズや、今後の規模拡大における勝算はどこにありますか。
そこは私たちのグループが持つ最大の強みである、「IT人材の支援」というファンクションが完璧に噛み合います。
どれだけ優れた戦略を立てインハウス化のプロセスをコンサルタントが支援したとしても、最終的にクライアントの社内でその戦略を回し、システムを開発・運用していく「中の人」がいなければ内製化は絶対に成功しません。多くの企業がDXで挫折するのは、まさにこの「人材不足」が原因です。
私たちは、コンサルティングによって上流の戦略から内製化の仕組みを構築すると同時に、レバテックやグループのリソースをフル活用することを想定しています。クライアントの社内に優秀なIT人材やPMを直接配置し、採用までをトータルで支援することが可能です。つまり、マネタイズのポイントを「コンサルタントの永続的な業務工数」に置くのではなく、「組織の内製化を完遂するための人材支援・体制構築」に置いているということです。
私たちは直近3年で100億円、そして究極的には1000億円規模の総合ファームへの成長を目指しています。IT領域における圧倒的な強みをレバレッジとしながらも、クライアントのビジネスのボトムラインからトップラインまでを全方位で伸ばせる、今までにないファームを構築していきます。

Googleとの多方面の連携とインハウス体制がもたらす、AI時代の圧倒的優位性
━━ AIの劇的な進化によってコンサルタントの存在意義そのものが問われる時代ですが、テクノロジーの活用という面において、他社に対する優位性はどこにあるのでしょうか。
まず、マーケティングやシステム開発の専門家、そしてデータサイエンティストがすべてレバレジーズの社内(インハウス)の正社員として完全に内製化されている点が挙げられます。NetflixやAmazonが開発体制を内製化して世界を席巻したのと同じように、すべての事業開発のノウハウが社内に濃く蓄積され、凄まじいスピードでアジャイルに回せる体制が整っています。
その上で、私たちは現在、Googleとの多方面の連携に取り組んでいます。
この連携によって、莫大なAIトラフィックのデータや最先端の技術トレンドをいち早く実務に組み込むことができています。AIを単なる「検索の効率化」のような個人作業のハックとして使うのではなく、面談の自動化やマッチングの精度向上など、事業の基盤となるオペレーションそのものに完全に組み込んで自動化を推進しています。
━━ 最先端のAI環境をみずからの手で動かせることは、参画するコンサルタント自身のキャリアにとっても大きな価値になりそうですね。
コンサルタントが唯一無二のキャリア価値を得られる最大の理由が、まさにそこにあります。一般的な大手ファームにいると、AI活用の提案をスライドで書くことはできても、自社で大規模なAIを実装して事業をグロースさせた経験を持つことはなかなか難しいでしょう。
私たちのファームであれば、最先端のAI環境やGoogleとの連携をフルに使いこなしながら、同時にレバレジーズグループが展開する数多くの社内新規事業に当事者として直接コミットするチャンスもあります。
既存のコンサルタントの枠組みに留まるのではなく、テクノロジーを武器にしながら泥臭く「事業をゼロから作り、爆発的に伸ばす専門家」としての圧倒的な市場価値を身につけることができます。だからこそ、大手コンサルファームから「本当に事業をグロースさせる力が欲しい」と、優秀な人材が続々と私たちの仲間になっています。
マネージャーになった初日に後任を3人見つける。突き抜ける人材を育てる意思決定の覚悟
━━ 組織やチームをマネジメントしていく上で、泉澤さんが最も大切にされている思想や、人材育成の極意についてお聞かせください。
私がチームのマネージャーやリーダー層になった人間に、初日に必ず伝えるミッションがあります。それが、「今すぐにあなたの後任候補を3人見つけなさい」ということです。
これ、初めて言われた側からすると「自分をクビにしようとしているのか」と驚いてしまうのですが、全く逆です。マネージャーにとって最も重要で最大の仕事は、自分がその組織から抜けたとしても、それまでと同等か、あるいはそれ以上のパフォーマンスで組織が回り続ける状態を完璧に作り上げることです。
自分が抜けると回らなくなる組織を作っているうちは、いつまで経ってもプレイヤーの域を脱せませんし、その上のレイヤーの大きな仕事を任せることもできません。3人の後任を徹底的に育成し、自分のサクセッションプランを本気で実行させる。そうして組織の「中央値」を底上げしていくことで、トップラインとボトムラインの双方をダイナミックに伸ばし続けることができるようになります。
━━ 「事業を伸ばす責任者」として、突き抜けて活躍できる人材に共通する条件とは何でしょうか。
どれだけ頭が良くて優秀なスキルを持っていたとしても、「意思決定」ができない人間は、絶対に事業責任者にはなれません。
事業の現場というのは、100%正しいデータなどというものは存在しない中で、常にリスクを背負って判断を下し続けなければならない場所です。そこで周りの顔色を伺ったり、分析レポートを待つだけで自分で決められない人は、組織の成長を止めてしまうと思っています。
私が採用や抜擢で最も重視しているのは、たとえ間違った意思決定であったとしても、自分の頭で極限まで考え抜き、自分で決めて、その結果に対してすべての責任を取るという「覚悟」があるかどうか、それだけです。
たとえ経営層であろうと、新卒1年目であろうと、私たちの絶対的な判断軸は一つしかありません。それは「その意思決定が、本当にユーザーにとってプラスになるか」です。自社の利益のためでも、自分のプライドのためでもなく、ユーザーの価値のためにすべてのリスクを背負って意思決定をし続ける。この覚悟を持つ人材が集まる組織だからこそ、私たちは既存のファームには成し得ない、本質的な業界のゲームチェンジを実現できると確信しています。

泉澤 匡寛(せんざわ まさひろ)氏
レバレジーズ株式会社 執行役員同志社大学卒業。2017年に入社し、レバテックキャリアにてITエンジニアの採用支援、キャリア支援に従事。IT人材不足に大きな課題感を持ち、新規事業の責任者としてIT特化型就職支援サービス「レバテックルーキー」など、IT人材を「増やす」領域に貢献する事業を複数開発。2021年よりレバテック株式会社 ITリクルーティング事業部部長を経て、2025年4月に同社執行役社長に就任、レバテック全ブランドの成長を多方面から牽引。2026年3月レバレジーズ執行役員に就任。
インタビュー後記
世の中に数あるファームが、スキルの切り売りや工数の維持による売上最大化に腐心する中、レバレジーズのコンサルティンググループが展開する「内製化の徹底支援」というスタンスは、まさに唯一無二の思想に貫かれています。
最先端のAI環境やGoogleとの多方面の連携という圧倒的な技術インフラを使いこなしながら、自社グループの多様な新規事業の現場でリアルな意思決定を積み重ねていく。ここには、単なる外部のアドバイザーとしてレポートを書くだけの環境では絶対に得られない、本質的な「事業を伸ばす専門家」としての成長環境が用意されています。
技術に踊らされず、徹底的に顧客ニーズの深さにコミットし、自らの手で未来の選択肢を掴み取っていく。レバレジーズの新たな挑戦は、これからの時代を生き抜くビジネスパーソンにとって、既存のコンサルファームの枠組みを遥かに超えた、全く新しいキャリアと可能性を鮮やかに切り拓いていくのだと感じました。
20年以上、テレビ番組、ネット動画、出版社など様々なメディア媒体で大型新規企画を立ち上げ、ExSeedに参画。ダイヤモンド社では、『ダイヤモンド・オンライン動画』を立ち上げから牽引。ビジネス領域におけるコンテンツの企画・制作・反響設計までを一貫して担当。テレビ、ネット、出版それぞれの特性を踏まえ、企業や事業の強みを「伝わる企画」に変換する編集力を強みとする。早稲田大学政治経済学部の招聘講師(2024年)。
